伊達政宗
武将像

曇りなき 心の月を さきたてて 浮世の闇を 照らしてぞ行く

伊達政宗 甲冑 姿
伊達政宗 甲冑 姿

"奥州筆頭大名 独眼竜 伊達政宗”

若干十八歳にして伊達家の家督を継ぎ、数年のうちに破竹の勢いで奥州筆頭大名にのし上がった伊達政宗。
若年期より苛烈な戦いを経てその地歩を固めたことから、戦場で自ら指揮を執る颯爽たる武将像として制作されました。伊達政宗は、天下人・豊臣秀吉の時代を巧みな駆け引きで生き抜き、その後も徳川家康に重用され、現在の仙台の繁栄の基礎を築きました。

また、伊達隊は『大坂夏の陣』(道明寺の戦い)で、勇将・後藤基次(又兵衞)隊を壊滅させ、その後、戦国最強ともいわれた真田幸村隊と激突し、まさに戦国時代の最期を飾るにふさわしい激戦を繰り広げました。

"日本の鎧をまとった武将たちの姿を後世に伝える"

海野宗伯は30年以上にわたり戦国大名と戦国美術の研究を行い戦国期の鎧の研究をもとに、出来うる限り正確に甲冑装束の出で立ちを再現した彫像を制作しています。日本の鎧は大名ごとに他の国にない独自の美しさと機能性を兼ね備え、防具以上の精神性を伴っています。日本の武将たちは己の信条や美意識を独特な形状の兜、また黒・赤・金といった華やかな色で表現し、まさに華々しく死ぬための装束として戦場に臨んでいました。
目立つ装束で戦場に挑むのは、死を恐れず、戦場で見事に死ぬことこそ本懐であると考える日本独自の武士の死生観に対する美学を反映しています。

生殺与奪―、すべてを決める権限をもち、自ら道を切り拓き、国をつくった戦国時代の大名たち。
大名たちがどのような姿かたちで戦国を生き抜いたのか、その臨場感に溢れる姿を正確な考証と優れた造形美表現で再現しています。

1998

― 甲冑装束 制作監修 甲冑師・三浦公法氏

社団法人 日本甲冑武具保存協会 (元)専務理事/(現)顧問
日本で数人しかいない甲冑師のひとり。
昭和44年(1969)、日本甲冑武具研究保存会より推薦甲冑師の指定授与。
昭和50年(1975)、英国ロンドン塔王室武具館所蔵、徳川家康より英国王ジェームス一世に贈られた日本の甲冑の修理復元を受け、完成し同館に引き渡しました。
この他各地の甲冑の復元、修復、複製を手がけています。

黒漆五枚胴具足着用 伊達政宗

伊達政宗は巧みな軍事・政治の才を備え、また同時に戦国屈指の教養人としても有名です。

香道・和歌・能楽に秀で、その高い美意識は「伊達者(粋でおしゃれな男性)」と称する呼び名となって現代にも残っています。
伊達者とは、朝鮮出兵の上洛の際、伊達家の黒と金のきらびやかな軍装が京都人の注目を集めたことに由来します。全身を黒の甲冑で身をかため、金三日月の前立を際立たせる装いは、まさに安土桃山の美を引き継いだものです。

伊達の軍装の美しさは漆黒の装備の中にただ一つ、たなびく金の三日月(前立て)を押し出しその美を際立たせるところにあります。前立てには本金箔を用い、より本物の輝きを再現しました。
また、本作は伊達家と縁のある瑞鳳殿に奉納させて頂きました。現在資料館にてご覧頂く事が出来ます。

― 制作への想い ―

作家 海野宗伯(うんのそうはく)

海野宗伯    1962年生まれ。
    幼少時より日本の伝統美術に深く興味を持ち、美術研究と古美術取集を行う。
    その後、日本美術の中でも特に戦国安土桃山期の造形美と思想に魅せられ、禅、茶道や水墨・金壁障壁画をはじめ
    甲冑・武具・装束など日本文化に多大な影響をもたらした戦国大名に特に興味をもち徹底した研究と資料収集を行う。
    90年代頃より安土桃山の造形美を求めて甲冑や武将像の制作を開始。

    日本を代表する甲冑師・三浦公法氏に依頼し、共に世界で初めてとなる本物と同素材・同製法による幸村1/4創作鎧を完成。
    のちに精巧な鎧装束の武将彫像作品を制作する。

正確な考証、高度な美術彫刻技術で
指揮を執る政宗公の雄姿を完全再現。

伊達政宗はもう少し早く生まれていれば秀吉と覇権争いをしていたとされるほど、政治力に富んだ戦国期最後の逸材です。先進性に富み独自の施策を実行し、周辺国を短期間で併呑して東北地域に独自の地位を築きました。又、伊達と言えば『弦月』と言える視覚的な効果を最大に活かした甲冑などのデザインセンスは戦国随一と言えます。京都での馬揃えで各国の大名が行進する中、あまりの美しさに京の人々でさえ驚嘆の声を上げたという記録が残り、ここから有名な『伊達者、伊達男』の語源になったとも言われる戦国最大のデザイナーの側面を有しています。

鋭い鉄鞭を手にする姿は、旧態依然たる奥州に風穴を開けた政宗らしい鋭い印象を与えます。
鉄鞭と弦月(三日月)の前立てには、その鋭さを表現するために、金属を用いました。

伊達政宗 武将像に込めた想い。

伊達政宗を制作した最大要因は大坂夏の陣での真田幸村との死闘です。
後藤又兵衛隊を壊滅させた勢いに乗る政宗率いる伊達軍団と真田幸村の軍が戦国の最後に一度だけ対決しています。

この史実が幸村を制作した直後の私に強く伊達政宗を意識させました。
冷酷で計算高い側面を持ちあらゆる面で幸村とは対照的な生涯を送った英傑の再現に取り組みました。

幸村や信長と異なり考証に基づいた甲冑がきちんと残されているので再現に苦労することは少ない分、伊達政宗らしさをどう表現するかをポーズで検討しました。いくつかのイメージの中で、若くして大軍を率いて老獪な周辺国との死闘を繰り広げ、一歩も引かずに激闘を指揮するイメージが固まり、今まさに突撃の合図を出す瞬間を制作しました。実際の伊達政宗の戦績は現在の印象と異なり苦難の連続であり、権謀術数を駆使する駆け引きに長けた姿には若くして大国を任された者の苦悩が表れています。

しかし、この造形ではそれらの苦悩を一切配下に感じさせない将としての潔さと大器の片鱗を感じさせるべく『戦場での英断』を主題に作成しました。

― こだわりのディティール ―

伊達政宗 甲冑 制作 

 本像の制作の難しさは各所の質感再現にある。 鎧と一口でいってもその素材は鉄や布、革、漆、と様々。
 本作は一部を除きポリストーン(人造石)という一つの素材を用いて再現するため、
 金属部や布、革、漆といった質感の差を特に意識し、手仕事で微妙な輝きや質感付けが与えられている。
 それによってあたかも甲冑の音さえ聞こえてくるかのような臨場感を生み出している。

 立体造形は絵画など平面物に比べ、はるかに制作が難しい。
 造形の各部を歪みなく正確に複製し、磨き、形を整え、組み、彩色する。

 その工程は膨大で、時間はもちろん、職人の技術も必要となる。
 鎧装束のしっかりとした考証的見地を備えた正確な彫刻作品という点において、本作は他に類がない。
 またこれだけの鎧を細部にわたり精巧につくり上げる技術も含め、
 美術品として、また工芸品として価値ある作品と言える。

 

 

謙信工房の巧み

【職人の技の結晶】
2015年、株式会社謙信は高品質な造形をつくることに特化した少人数精鋭の造形工房「謙信工房」を設立しました。海野宗伯の厳密な指揮のもと、謙信工房では職人の手仕事で伊達武将像を少量限定制作でお届けいたします。正確な鎧、人物像の制作には、高度な技術が必要となり、成型から彩色仕上げまでそのすべてが宗伯の指示に基づく熟練した職人たちの『技の結晶』です。

【仕様素材】
ポリストーン(合成樹脂/石粉)
人工石とも呼ばれるポリストーンは、欧米で美術品・室内装飾品に用いられる素材。重さや質感は石に似ており堅牢で、熱変形に強く、長期にわたり保存性・形状維持に優れている。当社では、流動性の高い最高品質の素材を用いて制作をおこなっている。これにより、鎧の細部の造形まで、精巧な再現が可能となる。最高品質の素材を使用。

伊達政宗 武将像 製品詳細へ

海野宗伯 略歴

  コンサル 事業 画像11990年頃より
  戦国安土桃山期を中心とした思想が反映された造形美を求め、武将像や甲冑、着物、漆器等の独自制作を開始。

  1997年
  日本を代表する甲冑師・三浦公法氏に依頼し、世界で初めて当時と同様の製法と素材により1/4創作鎧「織田信長」を制作完成させる。
  その後、創作鎧「上杉謙信」「武田信玄」「真田幸村」を順次制作。

 

  真田幸村 原画2000年
  鎧の制作に並行して新たな武将像を求め、武将の人体の彫刻から研究し戦国武将像の制作を開始。戦国武将等の絵画制作を開始。

  2002年
  織田信長、真田幸村・伊達政宗の武将像プロトタイプを順次制作完成、発表。

  2007年
  面頬を輪島漆の装飾で飾る面頬シリーズや桃山の造形美を求めた漆器、茶器を制作。

  コンサル 展示会 事例2013年 仏画の制作を開始。

  2015年 真田幸村を中心とする戦国造形美の企画展展開を決定。

  2016年 1月12日~大阪タカシマヤにて第一期企画展開催。

*過去実績 大丸東京店(美術画廊)、銀座松坂屋(美術画廊)、日本橋丸善(美術画廊)などにて企画展開催

コンサル 事業 画像1
コンサル 事業 画像4
コンサル 事例紹介 画像
黒田長政 甲冑
武田信玄 甲冑
【東京・日本橋事務所で実物作品をご覧いただけます】

(株)謙信 事務所にて実物作品をご覧いただけます。
事前閲覧はご予約が必要です。下記予約メールボタン、またはお電話( 03-5299-5617 : KENSIN事務局 )で承ります。

≪閲覧予約 可能時間帯≫  [平日] 午前中 10時~12時まで [土曜日] 営業時間内 10時~18時まで
※閲覧ご希望日時、2~3日前にお知らせください。調整のうえ弊社よりご連絡致します。

≪アクセス 最寄り駅≫  JR神田駅 南口より徒歩3分  /  地下鉄 銀座線 三越前駅(A8)より徒歩5分

観覧予約メールフォーム